2026年5月06日
こんにちは。
西川口・内科消化器内視鏡クリニックです。
健康診断で、
「脂肪肝があります」
「肝機能が高めです」
「体重を減らしましょう」
と言われたことはありませんか?
脂肪肝は非常にありふれた病気で、日本人の約3人に1人にみられるとも言われています。
しかし近年、脂肪肝は単なる「肝臓の脂肪」ではなく、
・糖尿病
・心筋梗塞
・脳梗塞
・肝癌
など、さまざまな病気と関係する“全身疾患”として注目されています。
そして最近では、
「脂肪肝の人は大腸癌リスクも高い」
ことが明らかになってきました。
さらに2025年、日本の信州大学から発表された日本人を対象とした大規模研究では、
「飲酒を伴う脂肪肝では、大腸癌リスクがさらに上昇する」
ことが報告され、大きな注目を集めています。
今回は、最新論文をもとに「脂肪肝と大腸癌」の関係について、消化器内視鏡専門医がわかりやすく解説します。

そもそも脂肪肝とは?
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態です。
原因として多いのは:
肥満
糖尿病
運動不足
食べ過ぎ
飲酒
脂質異常症
などです。
以前は「NAFLD(非アルコール性脂肪肝)」という名称が使われていましたが、近年は新しい分類へ変更されています。
最新の脂肪肝分類「MASLD・MetALD・ALD」とは?
現在、脂肪肝は以下①②③のように分類されています。
①MASLD(代謝異常関連脂肪性肝疾患)
肥満や糖尿病など、“生活習慣病”が原因となる脂肪肝です。
例えば:BMI高値、糖尿病、高血圧、中性脂肪高値
などが背景にあります。
②MetALD(脂肪肝+飲酒増加)
生活習慣病による脂肪肝に加えて、飲酒量も多いタイプです。
つまり、
「肥満+飲酒」
の組み合わせです。
③ALD(アルコール関連肝疾患)
大量飲酒が主原因となる脂肪肝です。
毎日の習慣飲酒が強く関与します。
なぜ脂肪肝で大腸癌リスクが上がるの?
脂肪肝は単なる肝臓の病気ではありません。
実際には、
慢性炎症
インスリン抵抗性
酸化ストレス
腸内細菌異常
などを引き起こし、全身へ影響を与えます。
これらは大腸癌の発生とも深く関係しています。
さらに飲酒が加わると、
アセトアルデヒド
DNA障害
活性酸素
などによる発癌リスクがさらに高くなると考えられています。
最新論文では何がわかった?
今回の研究は、日本全国約680万人を対象にした非常に大規模な研究です。
研究では、①、②、③ 3つのグループで
それぞれの大腸癌発症率が比較されました。
その結果、大腸癌リスク(10年間の大腸癌発症率)は「③ALD > ②MetALD >① MASLD」の順に高率でした。
つまり、脂肪肝のある人は大腸癌リスクが高く、さらに飲酒を伴う脂肪肝では、より危険
であることが示されました。

健診で脂肪肝を指摘された方は要注意
最近非常に多いのが、
「脂肪肝ですね」
「様子を見ましょう」
だけで終わってしまうケースです。
しかし実際には脂肪肝は、
肝癌、心血管疾患、糖尿病だけでなく、
大腸癌とも関連する可能性が明らかになってきています。
特に、肥満、糖尿病、飲酒習慣を伴う方は注意が必要です。
このような方は大腸カメラをご検討ください
以下に当てはまる方は、大腸癌スクリーニングを積極的に検討することをおすすめします。
健診で脂肪肝を指摘された
肥満がある
糖尿病がある
毎日飲酒する
中性脂肪が高い
40歳以上
便潜血陽性
血便がある
家族に大腸癌がいる
特に、「脂肪肝+飲酒」の組み合わせは、大腸癌高リスク群の可能性があります。
大腸癌は「予防できる癌」です
大腸癌は早期発見できれば高率に治癒可能です。
さらに大腸カメラでは、癌そのものだけでなく、
癌になる前のポリープを切除できるため、
「癌予防」にもつながります。
西川口・内科消化器内視鏡クリニックの大腸カメラ
当院では、苦痛に配慮した大腸内視鏡検査を行っています。
鎮静剤を使用した検査に対応
土日検査対応
富士フイルム社製の内視鏡システムを導入
AI内視鏡支援システム「CAD EYE」を導入
日帰り大腸ポリープ切除対応
便潜血陽性だけでなく、
脂肪肝
飲酒習慣
糖尿病
肥満
が気になる方も、お気軽にご相談ください。
まとめ
今回の最新研究では、
「脂肪肝の人は大腸癌リスクが高い」
ことが示されました。
特に、脂肪肝+飲酒
では、さらにリスクが高くなることが報告されています。
脂肪肝を「ただの肝機能異常」と軽視せず、
生活習慣改善、飲酒量の見直し、定期的な大腸癌スクリーニング
を行うことが重要です。
健診で脂肪肝を指摘された方、大腸癌が心配な方は、西川口・内科消化器内視鏡クリニックまでお気軽にご相談ください。