2025年12月03日

腸管洗浄で「腸がリセット」される医学的な理由
西川口・内科消化器内視鏡クリニック
(埼玉県川口市 JR西川口駅直結)
◆目次
大腸カメラ後に便秘が改善するのは本当?
腸管洗浄液(下剤)は便秘治療薬と同じ成分
腸がリセットされる3つの医学的ポイント
大腸カメラ後を便秘改善のチャンスにする方法
まとめ|快便を維持するために重要なこと
1|大腸カメラ後に便秘が改善するのは本当?
「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)のあと、
便通が良くなった気がする」
当院でもときどきいただく感想です。
実際に、慢性便秘の方ほど快便を実感しやすい傾向があります。
ただし、
一度の検査で便秘体質が完全に治る
―というわけではありません
2|腸管洗浄液は便秘治療薬と同じ成分
検査前にしっかり飲む「腸管洗浄液」。
多くの施設では、”ポリエチレングリコール(PEG)”が使用されており、当院でも”モビプレップ”という腸管洗浄剤を使用しています。
ポリエチレングリコール(PEG)は
✔ 世界中で慢性便秘治療の標準薬
✔ 子ども〜高齢者まで幅広く安全性が高い
✔ お腹の張りが少なく続けやすい
という特徴があり、
普段は少量を毎日継続する形で処方される薬です。
検査時はそのPEGを治療用の何倍もの量で一気に飲むため
腸内の便が一度にすべて出ます。
腸がからっぽの“リセット状態”になる
→ 快便を自覚しやすいという仕組みです
3|腸がリセットされる3つの医学的ポイント
ポイント
便通の改善に関与
① 内容物が一度リセットされる
便の停滞・ガスが減る
② 腸の動き(ぜん動)が活発になる
排便しやすい状態に
③ 不安が軽減される
ストレスによる便秘を改善
特に③については意外と重要です。
「大腸がんが隠れていないとわかった安心感」
4|大腸カメラ後は便秘改善の絶好のチャンス
腸がリセットされた状態は、
まさに 腸活の理想的スタートライン。
当院がおすすめする継続のコツは以下の4つです。
① 検査後の「理想的な排便感覚」を覚える
✔ 朝自然にトイレへ
✔ いきまなくてもスルッと
✔ お腹が軽い
これを今後の排便目標にします。
② 食事・水分・運動を“少しだけ”調整
完璧を目指す必要はありません。
白米に雑穀を混ぜる
野菜・海藻・きのこをあと一品
水分をこまめに
一駅歩く/階段を使う
続けられることが最大の武器です。
③ 少量の下剤を上手に継続する
「出ない日に一気に強い下剤」ではなく、
「少量をコツコツ」
→ 腸のリズムを整える
西川口・内科消化器内視鏡クリニックでは、
PEG製剤(マクロゴール)
漢方薬
生活リズムに合わせた投与調整
など、お一人おひとりに合った治療を行います。
④ 不安の解消も便秘治療の一部
検査を受けることで
「大腸がんかもしれない」という恐怖が軽くなり
排便障害が改善するケースがあります。
5|まとめ|大腸カメラは便秘改善のチャンス
腸管洗浄液には元々便秘治療薬として使われる成分が含まれる
検査後は腸がリセットされ、便通が良くなることが多い
生活習慣+少量の薬の継続で、良い状態をもっと長く維持できる
「便秘は治らない」と諦めていませんか?
大腸カメラは、病気の発見だけでなく
便秘治療の再スタートにもつながります。
慢性的な便秘でお困りの方、
検査後の腸活について相談したい方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
👉 西川口・内科消化器内視鏡クリニック
JR西川口駅直結/胃カメラ・大腸カメラ専門