ヨーグルトや発酵食品は本当に腸に良いの?|川口・西川口の内視鏡検査|西川口・内科消化器内視鏡クリニック

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ヨーグルトや発酵食品は本当に腸に良いの?

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2025年4月09日

ヨーグルトや発酵食品は本当に腸に良いの?

こんにちは。

最近よく耳にするようになった「腸活」ですが、実際どのような効果があり、どう始めればよいのでしょうか?特に日本人に合った腸活の方法を中心に、わかりやすくお伝えします。

【腸活って何?腸内環境を整えて得られる健康効果】

腸活とは、腸内環境(腸内フローラ)を整えて健康をサポートする生活習慣のことです。腸内フローラとは、腸内に住む約100兆個もの細菌の集まりのこと。「フローラ」とは花畑という意味で、さまざまな種類の細菌が集まっている様子を花畑に例えています。

腸が元気になると、次のようなうれしい効果が期待できます:

  • 便秘・下痢の改善
  • 免疫力アップ(免疫細胞の約7割は腸に集中しています!)
  • 肌荒れ・アレルギー症状の緩和
  • ストレス軽減・メンタルの安定(腸と脳は「腸脳相関」という関係で繋がっています)
  • 体重コントロールのサポート

腸内の細菌は、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に分けられます。善玉菌はビフィズス菌や乳酸菌などで、腸内環境を整える役割があります。悪玉菌は腸内を腐敗させる物質を作り出し、健康に悪影響を及ぼします。日和見菌は状況によって善玉にも悪玉にもなる細菌です。

腸活の基本は、この「善玉菌」を増やしてバランスの良い腸内環境を作ること。そのカギとなるのが「発酵食品」です。

【選び方が重要!あなたの体質に合った発酵食品】

発酵食品は腸活の強い味方ですが、実はすべての発酵食品がすべての人に合うわけではありません。自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。

■ヨーグルトは腸に良い?日本人の約7割には注意が必要

ヨーグルトは乳酸菌・ビフィズス菌が豊富で「腸にいい食品」の代表格です。しかし、ここに大きな注意点があります。

日本人の約7割が「乳糖不耐症」と言われています。乳糖不耐症とは、牛乳やヨーグルトに含まれる乳糖(ラクトース)を分解する酵素「ラクターゼ」が少ない体質のことです。

乳糖不耐症の方がヨーグルトを食べると、次のような症状が出ることがあります:

  • お腹がゴロゴロする
  • ガスがたまりやすい
  • 下痢になりやすい

「腸に良いと思って食べていたヨーグルトが、実は腸に負担をかけていた…」というケースも少なくありません。ヨーグルトを食べた後に違和感がある方は、乳糖不耐症の可能性を考えてみましょう。

■キムチは発酵食品?市販品を選ぶ際の注意点

韓国発の人気発酵食品「キムチ」も、腸活によいイメージがありますよね。本場のキムチは、乳酸菌で自然発酵させた伝統食品で、腸内環境を整えてくれます。

しかし、スーパーで売られているキムチの中には、発酵していない”なんちゃってキムチ”も存在します。

【注意すべきキムチ】

  • 発酵工程を経ていない「キムチ風漬物」
  • 加熱処理されていて乳酸菌が死んでいるもの
  • 味付けだけでキムチっぽくしているだけの製品

【本物のキムチを選ぶポイント】

  • 「発酵」「乳酸菌入り」などの記載があるかチェック
  • 要冷蔵商品を選ぶ(加熱処理の可能性が低い)
  • 韓国産や手作り風のものがおすすめ

また、発酵が進むと酸味が強くなるのが特徴です。「ちょっと酸っぱくなってきたかも…」というキムチこそ、乳酸菌たっぷりの証拠なのです。

【日本人の体質に合う「和の発酵食品」で始める腸活のすすめ】

ヨーグルトやキムチが合わない方におすすめなのが、日本の伝統的な発酵食品です。古くから日本人に食べられてきたものは、日本人の腸内環境や体質にぴったりなんです。

■和の発酵食品リスト

  • 納豆(納豆菌):食物繊維が豊富で、消化を助ける酵素も含まれています
  • 味噌(麹菌・乳酸菌):発酵により大豆の栄養素が吸収しやすくなっています
  • 醤油(発酵調味料):適量であれば腸内環境を整える効果が期待できます
  • ぬか漬け:生きた乳酸菌がたくさん含まれています
  • 甘酒:麹菌の力で作られる「飲む点滴」とも呼ばれる栄養豊富な飲み物です

これらは乳糖を含まず、腸にやさしい菌が含まれています。特に、納豆とぬか漬けの組み合わせは、食物繊維・ミネラルも豊富で、腸活にぴったりです。

■簡単!和の発酵食品を取り入れた腸活メニュー例

【朝食】

  • 納豆ご飯
  • 味噌汁(わかめ入り)
  • ぬか漬け少々

【昼食】

  • 玄米おにぎり(発酵玄米ならなおよし)
  • 豆腐と野菜のサラダ(醤油ドレッシング)

【夕食】

  • 魚または豆腐のメイン料理
  • 季節の野菜の煮物(味噌味)
  • 漬物少々

【間食】

  • 甘酒(砂糖不使用の麹甘酒)

これらのメニューは、和の発酵食品をバランスよく取り入れつつ、食物繊維も豊富に含んでいるので、腸活に最適です。

■効果的な腸活のための5つのポイント

  1. 多様な発酵食品を取り入れる:一つの食品だけに頼らず、様々な種類の発酵食品を食べましょう
  2. 食物繊維も忘れずに:発酵食品だけでなく、野菜・海藻・きのこなどの食物繊維も腸内細菌のエサになります
  3. 水分をしっかり摂る:1日1.5〜2リットルの水分摂取が腸の動きをスムーズにします
  4. 規則正しい生活を心がける:睡眠不足やストレスは腸内環境を乱す原因に
  5. 適度な運動を取り入れる:軽い有酸素運動は腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が波打つように動く動き)を促進します

まとめ:腸活は「自分に合った発酵食品」を選ぶのがコツ!

  • ヨーグルトやキムチがすべての人の腸に合うわけではありません
  • 市販のキムチには発酵していないものもあるので注意が必要です
  • 日本人の腸には、納豆・味噌・ぬか漬けなどの和の発酵食品がぴったり!

腸活は「なんとなく体に良さそうだから」ではなく、自分の体質に合う食品を選ぶことが大切です。腸は「第二の脳」とも呼ばれ、健康の土台となる重要な臓器。少しの意識で、心も体も元気になりますよ。

まずは今日から、毎日の食事に和の発酵食品を一品加えてみてはいかがでしょうか?小さな習慣の積み重ねが、大きな健康につながります。

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