2025年7月27日
「ピロリ菌=胃がんの原因」と聞いたことはありますか?
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に生息する細菌で、胃炎や胃潰瘍、胃がんのリスクを高めることがわかっています。
ピロリ菌は、胃の強い酸の中でも生き延びる特殊な菌です。
多くの場合、幼少期に口移しや食器の共用などで感染し、大人になるまで気づかずに過ごしていることもあります。
ピロリ菌感染によって起こる病気
慢性胃炎・萎縮性胃炎
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病
胃がん
特に胃がんとの関係は深く、ピロリ菌感染者は未感染者に比べて胃がんのリスクが高くなることが知られています。
感染経路と予防
幼少期の家族内感染(口移し・箸やスプーンの共用)
井戸水や整備されていない水道水の摂取
海外での生水・生野菜の飲食
予防には、食器の使い分け・手洗い・うがいの徹底が重要です。
検査と除菌治療
ピロリ菌は、血液・尿・便・呼気検査や内視鏡検査で確認できます。
感染が見つかった場合は、抗生物質と胃酸抑制薬を1週間服用する除菌治療を行います(保険適用)。
除菌成功で、胃がんリスクは約3分の1に低下するとされています。
胃の健康を守るために
ピロリ菌は、早期発見・除菌で胃がんを予防できる数少ないリスク因子です。
40歳以上の方や、胃の不調がある方、ご家族に感染者がいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
📝 より詳しい内容は当院のnote記事でご覧いただけます