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あの超加工食品があなたを蝕む”お菓子中毒”を抜け出す方法(白澤卓二 著)を読んでみました①。

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2025年4月10日

あの超加工食品があなたを蝕む”お菓子中毒”を抜け出す方法(白澤卓二 著)を読んでみました①。

最近、「超加工食品」ってよく聞きませんか?
SNSやYouTube、本などでも見かけるようになったこの言葉。私も「腸内細菌」や「肥満」に関する本を読むうちに気になってきて、ついに関連書籍を読んでみました。

白澤先生は、認知症やアンチエイジングの分野で多数の著書を持つ内科医ですが、今回の本は「お菓子やジャンクフードがやめられない…」そんな現代人に向けた一冊。医学的な視点からわかりやすく、「超加工食品」の危険性とその対策が語られています。

【超加工食品とは?私たちの食卓に潜む健康リスク】

超加工食品とは「常温で長時間保存できるように、砂糖や塩、油脂、保存料などを加えて高度に加工した食品の総称」です。具体的には以下のようなものが含まれます:

  • ケーキ、ドーナツ、クッキーなどのお菓子全般
  • 甘い清涼飲料水
  • 菓子パン
  • カップラーメン
  • ミートボールやチキンナゲット
  • ちくわ、はんぺんなどの魚肉加工品

これらは安価で日持ちするというメリットがありますが、欧米ではすでに健康への悪影響が指摘されています。肥満、糖尿病、心臓病、がんなどのリスクを高めることが研究で明らかになってきているのです。

白澤先生は特に「お菓子」の危険性に注目しています。なぜなら、お菓子には中毒性をもたらす材料が複数含まれているからです。具体的には以下の6つの成分が問題となります:

【お菓子中毒のメカニズム:なぜやめられないのか?】

お菓子に含まれる成分がなぜ中毒を引き起こすのか、その仕組みを見ていきましょう。

白砂糖はサトウキビやテンサイ(砂糖大根)から作られる精製された砂糖です。製造過程で不純物やミネラル、色素などを取り除き、純度の高いショ糖(砂糖の主成分)にしています。

白砂糖を摂取すると「おいしい」「幸せ」「ほっとする」といった幸福感を感じます。これは脳の「報酬系」というシステムが関係しています。白砂糖を食べるとエンドルフィンという快楽ホルモンが分泌され、さらにドーパミンという神経伝達物質も放出されます。

このドーパミンは「もっと食べたい」という欲求を生み出す「強化効果」を持っています。強化効果とは、ある行動(お菓子を食べること)をとるとさらにその行動を繰り返したくなる作用のことです。つまり、白砂糖を含むお菓子を食べれば食べるほど、さらに食べたくなるという悪循環に陥りやすいのです。

果糖(フルクトース)は果物やはちみつなどに含まれる単糖類の一種です。天然の糖の中で最も甘味が強いとされています。

なぜ果糖が中毒を引き起こすのか?それは「満腹感を感じにくくする」からです。

普通の砂糖(ブドウ糖)を摂取すると血糖値が上昇し、インスリンが分泌されます。同時に食欲を抑えるホルモンであるレプチンも増加して満腹感を覚えます。しかし、果糖は主に肝臓で代謝されるため血糖値があまり上がらず、レプチンの分泌が少なくなります。その結果、満腹感を得られにくく、食べ過ぎてしまうのです。

人工甘味料は砂糖の代わりに使われる合成甘味料です。血糖値を上げないとされ、「糖質オフ」「糖質ゼロ」を謳うお菓子に広く使用されています。しかし近年、その危険性が指摘されるようになりました。

著者が最も危険視しているのは「アスパルテーム」という人工甘味料です。アスパルテームの主成分であるフェニルアラニンとアスパラギン酸は、インスリンとレプチンの分泌を促します。

問題は、これらのホルモンが過剰に分泌され続けると、体がそれに慣れてしまい「抵抗性」が生じることです。インスリン抵抗性が生じると血糖値が下がりにくくなり、レプチン抵抗性が起きると食欲抑制がうまく機能しなくなります。結果として、さらに食べたいという欲求が止まらなくなるのです。

今回は、白砂糖・果糖・人工甘味料が私たちの体と脳に与える影響についてお伝えしました。

次回は、引き続き「お菓子中毒」を引き起こす残りの3つの成分、
小麦(グルテン)・食塩・油について、詳しくご紹介していきます。

お菓子がやめられない理由をもっと深く知りたい方は、ぜひ次回も読んでみてくださいね!

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