【書評】『フルータリアンダイエット(池田悟著)』を読んでみた①|フルータリアンとは何か?|川口・西川口の内視鏡検査|西川口・内科消化器内視鏡クリニック

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【書評】『フルータリアンダイエット(池田悟著)』を読んでみた①|フルータリアンとは何か?

【書評】『フルータリアンダイエット(池田悟著)』を読んでみた①|フルータリアンとは何か?|川口・西川口の内視鏡検査|西川口・内科消化器内視鏡クリニック

2025年4月29日

【書評】『フルータリアンダイエット(池田悟著)』を読んでみた①|フルータリアンとは何か?

最近、「腸内細菌」に関する本を数冊読んで以来、野菜や果物、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂取しようと心がけるようになりました。そんなときに出会ったのが、『フルータリアンダイエット(池田悟著)』です。

果物中心の食生活」というテーマに惹かれ、早速読んでみたのでご紹介します!一言でいうと、非常に内容が濃く、深い学びのある一冊でした。

この記事では、「フルータリアンダイエットとは何か」「本書の魅力」「実践してみた感想」まで、医学的な視点も交えながら分かりやすくまとめていきます。

【フルータリアンとは?果物中心で健康を目指す食事法】

そもそも「フルータリアン(fruitarian)」とは何でしょうか?簡単にいうと、果物を中心に食べる食スタイルを実践する人たちのことを指します。

最初は「ベジタリアン(菜食主義)の一種かな?」と思っていましたが、本書を読んで考え方が変わりました。フルータリアンは、野菜や穀物すらほとんど食べず、果物だけで生きるという、さらに徹底したスタイルなのです。

なかには、「植物を殺さない」という思想を持ち、地面に自然に落ちた果実のみを食べる超ストイックなフルータリアンもいます。これは植物の命を尊重し、根や茎を引き抜かないという倫理観に基づいています。

例えば、果物を木からもぎ取ってもその木自体は死にませんから、食物の命を奪うことにはなりません。一方、ニンジンやネギなどの根菜類の場合は、その作物自体の生命を奪ってしまう上に、掘り起こすときに土の中の小さな生き物たちも傷つけてしまうことになります。

この考え方は、インドの「ジャイナ教」という宗教にもみられ、ジャイナ教徒は根菜類を食べないそうです。ジャイナ教は紀元前6世紀ごろに成立した宗教で、あらゆる生命への非暴力と禁欲を重んじています。現代でもインドを中心に信仰され、経済的にも成功している信者が多いことで知られています。

【フルータリアンの健康効果:科学的根拠と医学的視点】

フルータリアンダイエット』は、単なる果物中心の食事法を超え、深い哲学と科学的な裏付けを持った一冊です。著者の池田悟さんは、果物中心のローフード(加熱していない生の食事)を20年以上実践してきた方です。

その経験に裏打ちされた説得力は圧倒的で、現代の食生活、特に「穀物+塩味食品」中心の食事への警鐘を鳴らしています。

特に心に残ったのは、ヒトは本来「果物動物」であるという考え方です。進化の過程や体の構造をたどると、人間は本来、果物を中心に食べる方が自然で理にかなっているという主張は、医学的にも興味深い視点です。

実際、人間の消化器系統や歯の構造は、肉食動物よりも果実食の霊長類に近いことが知られています。また、果物に含まれる豊富な水分、食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質は、体の様々な機能を正常に保つのに役立ちます。

ただし、フルータリアンを完全に実践する場合、特定の栄養素(特にタンパク質、ビタミンB12、鉄分など)の不足に注意が必要です。バランスの取れた食事を心がけることが重要です。

【実践編:フルータリアンの始め方と私の体験談】

『フルータリアンダイエット』は、次の7つの章から成り立っています:

  1. フルータリアンとは:果物を食べることの意味と哲学を解説
  2. ヒトはどこまで果物動物か:人類の進化と果物食との関係を考察
  3. 20世紀に学ぶ重要な実験・調査・発見:医学・栄養学の実験データを紹介
  4. デトックス:現代食品に潜む有害物質と果物のデトックス効果
  5. 果物を用いた闘病アプローチ:果物中心の食生活による健康改善の実例
  6. フルータリアン実践編:具体的な果物中心食への移行方法と注意点
  7. 毒血症:血液に蓄積される有害物質と現代病との関連を深掘り

それぞれの章が非常に読み応えがあり、順番に読むことで理解が深まる構成になっています。

本を読んで、いきなりフルータリアンを目指すのは難しいと感じましたが、できることから始めてみることにしました。まずは昼食を「リンゴとデコポン」に置き換えることからスタート!

外食に比べて:

  • ✅ 経済的で安い
  • ✅ランチにどのお店に行くか悩まないで済む
  • ✅ 短時間で済む
  • ✅ 食後に眠気を感じない

という効果を実感しています。まだ毎日ではありませんが、3週間ほど続けられているので、無理なく続けられる習慣になりそうです。

まとめ:果物中心の食生活で健康な未来を

フルータリアンダイエット(池田悟著)』は、単なるダイエット本ではなく、「自然と共に生きるための健康哲学書」とも言える一冊でした。

まずは一食だけでも果物中心にしてみると、体と心の変化を感じられるかもしれません。

果物には豊富な栄養素と水分が含まれており、適切に取り入れることで腸内環境の改善や免疫力の向上が期待できます。ただし、極端な食事制限よりも、バランスの取れた食生活こそが健康の基本だ思います。

次回の記事では、各章の内容をさらに詳しく掘り下げてご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね!🍎✨

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