2025年3月16日

腸内細菌の検査に興味を持っているスタッフがいたので、ちょっと勉強しようと思い、Amazonで腸内細菌に関する本を購入しました。今回は、その中の1冊を紹介したいと思います。
『「腸内細菌」が健康寿命を決める』(インターナショナル新書)
著者:辨野義己
著者は、辨野義己(べんの よしみ)氏という細菌学者で、理化学研究所で長年研究を続けています。彼は23歳のときから「ウンチの研究」をしており、非常にユニークです。もともとは獣医学出身で、腸内細菌研究の世界的権威である光岡博士に誘われて、この分野に進んだそうです。その際に光岡博士が著者を口説いた言葉も印象的でした。
「私は人間の腸内細菌の研究をしているのは、大腸がんなどの腸の病気を予防するためです。君は、大腸がんに関わる腸内細菌の研究をしてほしい。ぜひ若い君にやってほしい。」
この本では、著者が日本各地の「長寿村」と呼ばれる地域を訪れ、住民の食生活と腸内細菌の関係を調査した結果が詳しく書かれています。たとえば、山梨県上野原町棡原(ゆずりは)や、大分県姫島、奄美群島などで調査を行い、長寿の秘訣として「野菜中心の食生活」が重要であると述べています。
野菜には食物繊維が豊富に含まれており、これを摂取することで腸内に「酪酸産生菌(らくさんさんせいきん)」が増えます。酪酸は、がん細胞の増殖を抑えたり、腸の粘膜を正常に保つことで免疫力を向上させたりするなど、健康に良い影響を与えることが分かっています。
さらに、著者は腸内細菌の中でも特に健康長寿に関連する3種類の細菌を「長寿菌」と名付けました。
・ビフィズス菌(善玉菌で有名)
・フィーカリバクテリウム(=大便菌)
・ラクノスピラ
そして、これらの長寿菌が腸内細菌の40〜60%を占めると、健康的に長生きできる可能性が高まると結論づけています。
本書では、長生きするためには、野菜、豆、穀物、キノコ、海藻など食物繊維を多く含む物を日常的にたべることが勧めてられています。
この本を読んで、腸内細菌が寿命に与える影響が大きいこと、また長寿のためには食物繊維を多く摂取する食生活が鍵だと思いました。そのような食生活を実践できるかは別として、とても勉強になりました。